燃料電池自動車の燃費計測手法（質量法，圧力法）

摘要

水素社会に相応する燃料電池自動車は，各社がリース販売を開始するなど，実用化に向けた動きが活発化している．その一方，燃料電池自動車の燃費，出力，排出ガスなどの評価手法は確立されていない．特に水素燃料電池自動車にあっては，CO_2削減効果を定量的に把握し，従来の自動車と客観的に比較するためにも燃費計測手法の確立が急務である．また現在，IECやISOにおいて燃料電池の国際標準化活動が進められており，日本も積極的に参画し標準化案の提出を進めている．本研究では，水素燃料電池自動車の燃費計測手法として，内燃機関自動車の燃費計測手法と同等の計測精度+-1％を達成できる手法の検討を進めている．本報告では簡便性，汎用性も考慮し，目標精度+-1％を達成した圧力法，質量法について述べる．なお，この2手法についてはISOの標準化提案が進行中である．