環境対応わが社のヒット商品(II)：溶剤系塗料における環境対応型添加剤

摘要

近年、我々をとりまく環境は変化し、環境保全に対する取り組みが世界的に行なわれている。 我国でも、昭和42年の公害対策基本法の成立から環境への配慮がなされてきている。 また、ここにきて塗料、塗装分野でも平成14年の建築基準法の改正から居屋を有する建築物の室内空気質の安全性向上が図られている。ここでは、建築材斜に由来する化学物質の内、クロルピリフォス（禁止）とホルムアルデヒド（制限）の2つが規制されている。 さらに、屋内空気中の測定対象物質には、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ステレン、アセトアルデヒドなども任意選択物質としてあげられている。 これらの化学物質は、VOC（Volatile Organic Compound揮発性有機化合物の総称）としてもとらえられており、微量でも頭痛やめまい、アレルギーなど人体に悪影響を及ぼすといわれ問題になっている。 このように健康と環境に関する社会の関心は極めて高くなっており、我々の日常生活に身近な部分では、いわゆるシックハウス症候群が大きな社会問題となっている。 これらの社会情勢にあわせ塗料メーカーでは、これらの化学物質を含まない環境対応型塗料の開発が進んでいる。 同様に、塗料用添加剤の分野においても各国の規制や、国内の規制に対応した添加剤の開発を行なってきており、継続して対応を進めている。