デンカ株式会社におけるリチウムイオン電池向けアセチレンブラックの開発状況と今後の展開

摘要

当社は，大正4（1915）年，カーバイドおよび石灰窒素の製造·販売を目的に，日本のカーバイド工業の相である藤山常一博士が創立した「北海カーバイド工場」を継承し，三井系有力者の出資により設立されました。翌年，大牟田工場（福岡）を，その後，青海工場（新潟）を開設するなど，まさに，当時としては近代化学のパイオニアとして誕生しました。昨年，設立100 周年を迎え，コーポレートスローガンとして，「できるをつくる（Possibility of Chemistry）」を掲げ，社員一丸となって日々研鑽を行っています。現在では四つの事業分野，すなわち，エラストマー·機能樹脂部門，インフラ·無機材料，電子·先端プロダクツ，生活·環境プロダクツから構成される総合化学メーカーに発展しています。また，創立100年目を迎えた昨年に電気化学工業（株）からデンカ（株）へ社名変更を行い，「電気化学」の枠を越え，国内外での認知向上をより一層目指すとともに，グローバルに展開することを目指しています。