人造グラファイト材料用高温熱膨張計測装置の開発

摘要

材料を高温下での製造プロセスで利用するためには，材料自体の耐火·耐熱などの耐熱衝撃性が求められる。一般に，材料は温度変化で体積が変わるので，1℃の温度変化に対する寸法変化率，すなわち，熱膨張係数（coefficient of thermal expansion；CTE）が耐熱衝撃性評価の指標となる。そこで筆者は，高温での人造グラファイト材料の熱膨張を接触法と非接触法により同時に測定できる装置の開発に取り組んだ。また，2000℃を超える高温まで寸法変化を測定できることは，一次焼成（炭素化）されたカーボン材料の高温熱処理，すなわち黒鉛化における変化をその場計測することになる。このような高温熱処理に伴う寸法変化についても後半で紹介する。