ロボットが変えるモノづくり：産業ロボットの最新情報－重量物搬送ロボット

摘要

自動車分野では、機械構造の分類では垂直多関節型と呼ばれる構造が採用されてきたが、電気·電子の分野では、家電製品の組立用途に、可搬質量1～10kgの水平多関節型ロボットが用いられる。 これまで水平多関節の組立ロボットは、アーク溶接、スポット溶接と並ぶ、産業用ロボットの3大市場であった。この電気·電子分野も、最近では大画面テレビのための液晶パネルやプラズマディスプレイ(FPD)のガラス基板搬送用途が増加し、ロボット工業会の統計では、2005年度の金額ベースで、これらのFPD搬送分野が1位となった。 液晶ガラス基板は、年を追ってサイズが大型化し、第9世代と呼ばれるガラス基板は、畳4枚を越える大きなサイズで、この分野でも100kg可搬を越える重量物搬送となってきている。 本稿では、自動車分野と電気·電子の分野における重量物搬送ロボットの最新動向を紹介する。