羽田空港出発フライトの地上走行時間と到着フライトの飛行時間について

摘要

本資料では羽田空港D 滑走路出発フライトの地上走行時間解析とターミナル領域に到着するフライトの飛行時間の評価と予測に関する検討結果を示す。公開サイト（flightradar24）から観察した実時間飛行スナップショットを用いた。D滑走路出発フライトでは、D誘導路入口までの走行は比較的走行時間に規則性があること、地上走行時間の相違は、D誘導路入口以後の走行における、D滑走路近傍での、先行フライトとの走行間隔に影響される走行減速、走行停止（一定の規則性を持つ）に起因する走行時間増加、及び直前先行フライトとの滑走出発間隔制約による滑走開始線での停止での走行時間増加に起因することも観察できた。到着フライトについては、連続して到着するフライトが同一合流点に向かって順次降下しつつターンする状況をとらえ、先行フライトのターン時の位置と以後の飛行速度を与え、また、その時点での後続フライトの飛行位置、飛行方位、以後の飛行速度を与えて、合流点での先行フライトとの飛行時間間隔を規定値内に維持するために、実測データから求めた降下速度特性を参考に、後続フライトの飛行軌跡選択、飛行距離·飛行時間の算出、及び降下速度特性選択の組み合わせで、飛行時間の評価·予測を行う方法を示す。