使用済み家電リサイクルと高循環型製品開発の促進

摘要

一般家庭から排出される使用済み家電製品は年間60万トンもあり，これまではそのほとんどが埋め立てられていた．その埋立地が逼迫していることや，埋め立てられている家電製品には再利用できる有用な資源が多く含まれていることから，有用な資源の再利用を促進し，廃棄物を減らすことを目的に特定家庭用機器再商品化法（家電リサイクル法）が制定され，2001年4月から本格施行された．家電リサイクル法では，排出者（消費者）·小売業者及び製造者等にそれぞれの役割を担うことが求められている．排出者は，使用済みとなった家電製品を適切に引き渡すこととそれにかかる料金を支払うこと，小売業者は，排出者からの引き取り及び指定引取場所において製造業者への引渡し，そして，製造業者は，引き取りとリサイクル施設における再商品化（リサイクル）等を実施する義務が課せられている．家電製品の輸入業者にも，自ら輸入販売した製品をリサイクルする役割を担うことが求められている（図1）．