冷媒R1234ze（E）,R1234ze（Z）,R134aおよびR245faの水平平滑円管上の自由対流凝縮およびプール沸騰熱伝達特性

摘要

著者らは，外径19.12m，有効伝熱長さ400mmの銅製平滑円管を試験伝熱管として用いて，R1234ze（E），R1234ze（Z），R134aおよびR245免の水平平滑円管上における自由対流凝縮およびプール沸騰熱伝達特性に関する実験的研究を行った．凝縮実験は冷媒飽和温度20～60℃，壁面過冷却度0.77～28.81Kの条件で行い，全試験冷媒において凝縮熱伝達率の実験値はNusseltの理論値に対して±11％以内で一致すること，および飽和温度40℃の条件においてR1234ze（Z）およびR134aの凝縮熱伝達率はR1234ze（E）およびR245faに比して高いことを示した．沸騰実験は冷媒飽和温度10～60℃，壁面熱流束0.73～80.13kW m~(-2)の条件で行い，全試験冷媒において，沸騰熱伝達率の実験値はStephan-Abdelsalamの式で比較的よく相関できることを確かめた．また，冷媒飽和温度20℃の条件においては換算圧力の高いR1234ze（E）およびR134aの沸騰熱伝達率は換算圧力の低いR1234ze（Z）およびR245faに比して非常に高いこと，およびR1234ze（Z）について換算圧力が高くなると，沸騰熱伝達率は上昇することを確認した．