超臨界圧域における二酸化炭素の水平内面ら旋溝付管内の冷却熱伝達に関する実験的研究

摘要

本研究では外径6mmで溝形状がそれぞれ異なる3種類の銅製内面ら旋溝付管を用いて，ほぼ純粋なCO{sub}2（質量分率99.93％）の超臨界圧域における管内冷却熱伝達実験を行い，溝付管内の冷却熱伝達特性，伝熱促進効果，溝の影響について検討した．また，実験結果を，内面ら旋溝付管の単相乱流熱伝達に対して提案された従来の予測式と比較し，液単相流体と超臨界流体の相違について検討した．さらに，この式を基に，実験結果を用いて経験的な整理を行い，内面ら旋溝付管内の超臨界圧域におけるCO{sub}2の冷却熱伝達係数に対する予測式を，内面形状パラメータを含む形式での作成を試みたので，その結果について報告する．なお，熱伝達特性に加えて圧力損失特性も重要となるが，圧力損失の実験結果については速報として既に公表しており，本報では特に熱伝達特性について言及する．