CO{sub}2ヒートポンプを用いた水耕栽培用養液殺菌装置

摘要

農業人口の減少や高齢化が急速に進行している．その中で作物生産の高収量と省力化を同時に可能にする水耕栽培が注目されている．水耕栽培は作業者の経験や勘に頼らず，誰が行っても一定の品質·収量を得ることが容易であり，今後加速する農業の集約化·工業化にとって必要不可欠な栽培方法である．わが国の水耕栽培面積は2000年現在，916 haである．全耕地面積のわずか0.02％ほどであり，ビニールハウス面積の2％にも満たないが，この平成不況下でも年10％の割合で増加しており，今後さらに急増することが予想される．本稿では，これらの課題を解決するCO{sub}2ヒートポンプ式養液殺菌装置の開発について述べる．