企業と物流は不況で進化する

摘要

百年に一度といわれる不況を前にして企業と物流が大きく変わろうとしている。どのような変化が現在発生しており、その中でどのような企業がチェンジをチャンスとして活用しているのか。本特集は、その点描を通じて、不況を契機に進化しようとする企業に資することを目的としている。順風満帆で万事好調なときにこそ、変革を実行すべきである、と一般にいわれる。これは一つの正論であるけれども、古今東西を問わず、人は追い詰められないと変われなし、人の集団である企業も変われないことも、また事実である。やはり不況でこそ、企業も物流も進化するのである。そして、その進化の方向としては、所有から利用へ、親会社·子会社といった閉じた関係からオープンな関係へ、モノからサービスへなどの動きが、相互に関連し補強し加速しあって進行していくものとがんがえられる。