最近の建設機械による労働災害の実態と防止対策－依然多い転落·接触、用途外使用による被災

摘要

建設業の労働災害は長期的には減少している。 平成15年は死傷者（休業4日以上）29,263人、死亡者1,628人といずれも過去最少に抑えられた。 平成15年の建設業の労働災害の状況をみると、全産業に占める就業人口の割合は1割であるのに対し、死傷災害（休業4日以上）では23.3％と製造業の25.9％に次いで高く、死亡災害では製造業の2倍近く、33.7％と依然最も高い割合を占めており、建設業の労働災害は製造業と比較して重篤な災害となる傾向を示している。 死亡災害の種類別では、墜落·転落災害43.1％、機械（建設機械等、クレーン等）による災害16.8％、崩壊·倒壊災害等11.7％と、三大災害で全体の72％を占め、建設業における課題として残されている。