京都おぶぶ茶苑のユニークな取り組み

摘要

今でこそ、「日本茶を世界へ」「農業を楽しく」というコンセプトを掲げ、世界22カ国にお茶を届け、障害者支援や老人ホームへのお茶の寄付など「茶畑からの社会貢献」にも取り組めるようになったが、8年前にインターネット通販をスタートした時は、本当に失敗の連続だった。「はじまりは一杯のお茶」と言えば、少しは聞こえがいいかもしれない。確かに「大学時代に出会った一杯の宇治茶に感動し、大学を中退し、新規就農した。」というのは事実だが、要するに「カネなし、コネなし、技術なし」のないない尽くし。あったのは若さのみという感じだった。しかも新規就農したのが、人口五千人に満たない、京都でも2カ所しかないという電車の駅もない過疎の町だったので、自分たちが作り上げたお茶の売り先はどこにもない、だから、ほかの選択肢を選ぶ余地もなく、ネット通販に乗り出したのは必然だったと言えるだろう。