ICタグを利用した管理区域安全管理システムの開発：ダイオキシン類を有する焼却施設の解体工事の安全管理ツール

摘要

近年、様々な業界、団体でICタグの適用についての検討、研究がなされている。 特に食品業界、医療·薬品業界、アパレル業界などにおいては、個々の流通経路や使用履歴、顧客の反応履歴など、今まで取得·管理が困難だった情報を扱える次世代ツールとして注目を浴びている。 西松建設株式会社と戸田建設株式会社は、このICタグを利用し、ダイオキシン類を有する清掃工場の管理区域の安全管理を行う「管理区域安全管理システム」を開発した。 清掃工場の解体工事はダイオキシン類を含んだ作業環境の中での作業となる。 このシステムは、①ダイオキシン類の飛散による環境汚染防止のための管理，②作業員の安全と健康を守るため、より厳密な安全管理，③リアルタイムに作業環境を把握、管理をするものである。 以下に、このシステムの機能を実際の物件に適用した事例を交えて紹介する。