身近なフルードパーワー：路面清掃装置

摘要

踏面清掃装置とは車輪踏面（レール上面と接触する車輪の外周面）に研磨子を押し付け、踏面の汚れを除去し、適度に粗さを作る装置のことである。 東海道新幹線開業時、車両の機械ブレーキ装置には、ディスクブレーキが採用され、車輪踏面にシューを押し付けてブレーキカを得る踏面ブレーキがなくなった。 そのため、車輪踏面を摺動するものがなくなり、車輪踏面の汚れにより、当時、レール、車輪を通して電流を取り込んでいた軌道回路の短絡感度の低下が懸念された。そこで、車輪踏面に鋳鉄製のブロックをばねカ147kNで空気ブレーキ使用時に押し付け、汚れを除去する踏面清掃装置が取り付けられた。近年、鉄道車両の高速化に伴い、踏面清掃装置の使用目的は変わり、電気、空気ブレーキ時に作用する空気式に改良されている。