2次ベジェ曲線として入力された手書き文字のマッチング技法－漢字検定相当の試験を自動採点するための方法

摘要

タブレット端末の普及により，教育分野でもタッチパネルによる多様な操作や入力方法を活かす試みが行われている．著者は先に手書き文字入力により漢字検定相当の試験を実施して自動採点する方法を提案し，試作システムについて報告した［3］．本稿では，2次ベジェ曲線で表現された手書き入力文字の採点方法について，正答の文字との画のマッチング技法を中心に報告する．提案方法では，“順序座標”と呼ぶ新たな座標系を定義し，これに基づいて双方の画の中点間の距離を定めてマッチングを行う．画数が多い字や歪んだ手書き入力に対しても，少ない処理量で正確にマッチングさせることが試作システム上で確認出来た．