表示画像の特徴領域抽出に基づくプロジェクタ-カメラシステムの焦点ボケの自動補正法

摘要

プロジェクタとカメラを対にすることで,プロジェクタの仕様環境を拡張するための研究が盛んに行われている.その中で,プロジェクタの投影によって生じる焦点ボケを解消するための技術をFocal Correctionと呼ぶ.本稿では,プロジェクタのスクリーン上に生じる焦点ボケの度合いを,特殊な画像の投影を必要としない推定する手法を提案する.焦点ボケの度合いを精度良く推定するために,投影画像中から推定に最適な領域を抽出し,各抽出領域毎にボケの度合いを推定する.また,焦点ボケによる画像劣化を解消するため,推定したボケの度合いに応じた補正を施した画像を投影する.実験により,提案手法を用いることで,特殊な画像の投影を必要とせずに焦点ボケの度合いを推定することが出来,プロジェクタの焦点ボケによる画像劣化を解消することが出来ることを示す.