食品の品質保証技術：CSR（企業の社会的責任）としての「消費者に支持される品質保証体制」の確立に向けて

摘要

CSRは企業の自主的な取り細みとされているが，上述の取り組み範囲に入れば何でもいいというのではなく自社が消費者その他のステークホルダーからの期待や要請を具体的に把握し，どのような課題に取り組むべきか，何に取り組めば，消費者等ステークホルダーの信頼を得て，社会の持続的発展に寄与できるかと言う観点で臨むべきだろう。 企業はCSRを実践するにあたっては，消費者等ステークホルダーとのコミュニケーションが不可欠のプロセスとなるのである。 本稿においては，品質に焦点をあて，CSRの視点から，消費者に支持される品質保証体制の確立のためには何が必要か，またそのために何をすべきかについて論じる。