廃熱投入型冷温水同時供給二重効用吸収ヒートポンプの開発

摘要

地球温暖化防止への取り組みが急務となる中、空調設備機器においても、CO_2の発生を抑制する方策が求められている。東京都が2010年1月に施行した「環境確保条例」は、特定開発事業者に対して、未利用エネルギー等の有効利用の検討を義務付けている。このような背景を踏まえて、日立アプライアンスと東京ガスは、これまでに2種類の高効率二重効用吸収ヒートポンプ（以下「HP」という。）「廃熱投入型二重効用吸収HP」および「冷温水同時供給二重効用吸収HP」を共同開発してきた。今回、冷房運転時に発生する廃熱を暖房用の温水として有効利用し、かつコージェネレーションシステム（以下「CGS」という。）の廃熱や太陽熱を駆動熱源の一部として活用することによりガス空調機器において日本最高の冷暖房COP3.80（蒸気メ熱基準、廃熱回収量を考慮しない場合）を実現する「廃熱投入型冷温水同時供給二重効用吸収HP」（以下「本吸収HP」という。）を共同開発したので、その開発概要を報告する。