冷媒R245faの水平フィン付管外の凝縮実験－凝縮液流動様相と熱伝達特性

摘要

温室効果ガスの排出量削減および省エネルギー化が望まれる中，大型冷凍機の主流であるターボ冷凍機の更なる高効率化が期待されている．その凝縮器には，伝熱性能の向上を目的に管外に微細加工を施された2次元ローフィン付管や3次元構造を有する微細溝付管が使用されている．また，この冷凍機に使用される冷媒の環境負荷低減が急がれており，その代替として冷媒R245faはオゾン層破壊係数がゼロであり，現在これら冷凍機に広く使用されているR134aに比して地球温暖化係数は小さい．しかしながら，この冷媒R245faに関する2次元ローフィン付管および3次元微細溝付管の凝縮液膜流動の詳細，凝縮熱伝達の機器設計に有用な報告は見当たらない．そこで本報では，冷媒R245faの水平フィン付管外の凝縮実験およびその際の凝縮液膜の流動様相の観察を行い，凝縮伝熱性能に及ぼすフィンピッチ，フィン高さおよびフィン形状の影響について検討した．