自動車部品の品質を支える計測技術：シャフト部品の非接触形状測定

摘要

現在，シャフト部品の測定にはさまざまな測定器＝真円度測定器，形状測定器，投影機，画像測定器，内径測定器，マイクロメータ，ノギスなどが一般的に用いられている。 しかしながら実際の測定を行なうに当たり，一つのシャフト部品の中にはさまざまな形状が存在しているので，複数の測定器を併用して測定しているのが現状といえよう。 したがって測定要素の多い部品になると，測定に多大な人数および時間を費やす結果となる。 TESA.SA社はスイスに本社を置く測定器の総合メーカー（図1）であるが，これらシャフト測定の問題を解決するためにCNC非接触シャフト形状測定器を約20年前に開発した。 当時ヨーロッパの自動車メーカーなどではシャフト測定の非効率性に悩んでいたが，TESA社は，この課題に取り組んだのである。 本稿では，この測定器の原理，精度，特徴および実用例を紹介する。