二宮啓の現場診断：第9回 安全（ゼロ災）の挑戦機械に頼る安全への道

摘要

安全はすべて人のためにあり、人命尊重の理念の下、事業の従事者は安全を基盤に、その範囲内で収益活動（生産性向上や原価低減）のあらゆる方策を講じるべきである。 今日、安全は「リスク（危険）の発生する確率とその被害の深刻さの組み合わせ」と定義されている。 そもそもリスクには、受け入れられないリスクと許容できるリスクがある。 受け入れられないリスクを安全方策により許容リスク以下に抑えて初めて安全である、という考え方だ。 当然、安全には常にリスクが存在する。 人には自らの安全を考え、自らを守る行動や環境を確かめる用心さが求められる。