優秀環境装置／経済産業省産業技術環境局長賞：縦軸曝気撹拌装置

摘要

近年の水循環社会を考えた場合、下水中の窒素·りん除去を目的とした高度処理は重要であり、そのため町村など農業集落排水処理場では、間欠曝気式活性汚泥法が多く採用されており、都市の大規模公共下水処理場では標準活性汚泥法から嫌気好気活性汚泥法などへの改造が推進されている。 これらの処理法では、反応槽内に効率良く、好気状態（酸素濃度が十分ある状態）、あるいは嫌気状態（酸素濃度を低く抑えた状態）を作り出す必要がある。 農業集落排水処理場における間欠曝気式活性汚泥法では、同一槽内で好気嫌気を時間的に切り替える。 また、大規模公共下水処理場における嫌気好気活性汚泥法では、複数の槽を組み合わせるが、その際、槽の配置や好嫌気の槽容積比の変更が必要になる場合がある。そこで、曝気と嫌気撹拌の機能を併せ持ち、特にイニシャル及びランニング全体のコスト縮減を図ることを目的として、水上設置型の縦軸曝気撹拌装置を開発した。 以下にその経緯を列記する。