3次元CADをフルに活用し,モジュール単位での設計とシミュレーションを推進－リコー：デジタルフルカラー複合機

摘要

2010年1月，リコーはオフィス向けのデジタルフルカラー複合機の最上位機種といえるモデル「imagio MP C7501/6001シリーズ」（以下，MPC7501/6001シリーズ，写真）を発売した。従来機よりさらなる高速化·高画質化を実現したばかりでなく，環境性能やセキュリティ機能，使い勝手の強化を図り，オフィスにおける複合機の集約ニーズに応える製品として仕上げられた。オフィスの生産性向上に欠かせない複合機に対するユーザーのニーズは，もはや「高生産性」「高信頼性」「高耐久性」「高画質」が大前提で，それらに加え環境対応，経費削減，セキュリティ強化，といったさまざまな点に及んでいる。MPC7501/6001シリーズはそうした期待に応えるべく開発されたが，複合機は自動車のように，メカ·エレキ·ソフトと構成する要素を別々に開発した後に調整を加えるすり合わせ型の開発によって生まれる製品である。では，同社ではどのようにしてメカ·エレキ·ソフトの協調開発が進められているのであろうか。