研究室訪問 新たなシーズを求めて：第19回 千葉大学大学院浅沼博研究室 スマート機械材料システムの創製と応用

摘要

材料は，軽量化や安全性確保，手触りや質感など製品を構成する上で重要な役割を果たしている。多岐に渡る製品機能を満たすベースとして，新材料の開発や品質改良が日々進んでいる。千葉大学大学院工学研究科の浅沼博教授は，機械のような機能を持つ構造材料や複合材料の開発に取り組んでいる。機械の軽量·小型化や高機能·多機能化などのニーズから，光ファイバ，圧電材料などの機能材料や炭素繊維強化プラスチック（CFRP）などの活用に関する研究開発が盛んである。このような背景を踏まえ，浅沼研究室では独自のアイデアにより，センサやアクチュエータ機能など，機械システムが持つ機能を発現する「スマート機械材料システム」の実現に取り組んできた。ジョイントなどの機構部分，シリンダ，モータなど複数の部品で果たしている機能を1つの材料だけで実現し，複雑な機構や潤滑などを不安とした，合理的でユニーダなコンセプトを持つ材料システムだ。