やぶにらみ「削り屋」の現場診断術入門－新ツイストドリルによるノンステップ深穴あけ加工

摘要

ツイストドリルによる穴あけ加工では，ドリル先端の切れ刃で発生した切りくずを，ドリルの溝と穴の内壁の間隙から排出しなければならない．前号（第46回）に記したように，一般に使用されているツイストドリルでは心厚にテーパが付いており，ドリルの先端からシャンクに近づくほど心厚が大きくなっている．このようなドリルでステップフィードなしに穴あけができる深さは，鋼の場合，図1のように直径5 mmで8D（直径Dの8倍），直径10 mmで5D，直径20 mmで4D程度である，そのため，図2のようなステップ加工を行うので，時間がかかりムダが生ずる．