切削による微細形状加工：超精密5軸加工機「FANUC ROBONANO α-OiB」による微細精密形状加工

摘要

光エレクトロニクス分野では、レンズ、ミラー、回折格子などの光学素子に対して、ますます微細化、高精度化の要求が高まっており、それに伴ってマスターとなる金型の高精度化が進んでいる。 また、高精度が必要な部品は、光エレクトロニクス分野にとどまらず医療、バイオ、航空宇宙など適用分野も多岐にわたってきているため、単純な形状だけでなく、複雑な自由曲面などにおいてもナノオーダの精度が必要になってきている。 これらの要求に対して、当社ではナノメートルオーダの精度で複雑形状を加工できる、同時5軸制御可能な超精密5軸ナノ加工機「FANUC ROBONANO α-0iB」を開発した。 これまで培った空気軸受技術をベースに、当社で製造販売している最新のリニアモータと、同期ビルトインサーボモータを組み込むことによって構造をシンプルにし、性能、コスト信頼性の三拍子の揃った生産現場向けの“身近な”超精密5軸ナノ加工機である。 本稿では、当社の超精密5軸ナノ加工機FANUC ROBONANO α-0iBの特徴と加工事例を中心に解説する。