金型分野におけるIoTの現状と今後の展望

摘要

今話題のモノのインターネット（Internet of Things；IoT）は、製造業において、新たな産業革命を生み出すと言われるドイツの「Industrie 4.0」や、GEの「Industrial Internet」の取組みを支えるインフラとして急速に利用·拡大している。一方で、日本の製造業を下支えする金型とIoTの接点は希薄に見える。それは、旧態依然とした成形品を生産するための単なるパーツであり、複雑化した金型による加工不具合の対策を、周辺機器や設備に依存してしまっている状態だからではないだろうか。筆者らは、金型に付加価値を求め発足した「かしこい金型研究会」に参加し、金型メーカーが高度な技術で世界と闘っていくための新しい価値を創造する活動を始めた。