〔事例4〕CimatronEによる金型製作の効率化

摘要

今回紹介した項目は、あくまで金型の設計製造プロセスにおける一部の作業工程について効率化するものである。納期を短縮するには、各作業工程にかかる時間を短縮し、作業工程間がスムーズに連結されて無駄な停滞ロスをなくすことが重要である。各作業工程単位で効率化を探究したことにより、設計部署と加工部署でメーカーの異なるCADシステム、CAMシステムが導入されているケースは少なくない。しかし、このような部分最適でどこまで納期を短縮できるのであろうか。劇的な納期短縮を実現するには、金型設計の入口から出口までの作業工程の見直しが必要ではないだろうか。具体的には、後工程をなるべく前倒し、できる限り作業工程を並行処理できれば、納期を劇的に短縮できるはずである。しかし、それにCAD/CAMシステムが対応できるだろうか。CimatronEは、この「後工程の前倒し」、「工程の平行処理」による納期短縮を実現するために、チームによるコンカレント運用対応型の次世代統合3次元CAD/CAMシステムになっている（図8）。