「CimatronE」による金型製作工程の統合的ソリューションの実現

摘要

3次元CAD/CAMシステムは、自由曲面を表現する能力が最も活かせる試作·金型製作分野で、特に、発展してきたと言えるが、従来は製品形状部のモデリングと切削加工のツールパス計算を行う機能が中心だった。 しかし、これは金型製作工程の一部分にすぎないため、他の工程には別のシステムを導入したり、手作業のまま残されていることが一般的である（図1参照）。 こうした「まだら模様」のシステム運用は1社で完璧なソリューションを提供することが困難である以上は、今後も続くと考えられるが、納期の短縮が極限まで要求されている現状では、工程全体の最適化を行う必要がある。 そのため、各工程を担当するソフトウェアのモジュール間の接続性とモジュール組合せによる、シナジー効果が要求されている。本稿では「CimatronE」がこうした環境下で、どのように機能を発揮できるかについて、以下に事例を含めて紹介する。