金型への応用が期待される最新の計測技術：事例4 最新の型計測技術状況

摘要

近年、モノづくりの超高速化が進む中で、高い品質を維持しながら、いかに速く、いかにコストを極小化できるかが、モノづくりの現場に課せられた大きな命題となっている。3次元CAD/CAM/CAE、加工機など道具の進化により、3次元データの一気通貫によって後戻りやムダを徹底的に排除し、高速·高品質なモノづくりを実現する手法は、さまざまな分野で大きな効果を生みだしている。データからモノへの流れが、仕組みの中で定着してきた一方で、モノに含まれる情報を、可視化·定量化して取り出し、データとして扱うことで超高速デジタルモノづくりをさらに完成型に高める取組みが、今注目されてきている。この、モノからデータへの情報逆流を早く、正確に具現化するためには、高品質な3次元測定技術に加えて、その測定結果を可視化し解析するソフトウェアやモノの状態を忠実にデータ再現し、CAD/CAM/CAEなどの道具に再利用可能な形で引き渡すソフトウェアが必要不可欠となる。これらの新たな道具を最大限に活用した、モノづくりの現場における測定－解析－データ再現の取組みをここに紹介する。