結晶方位制御による銅合金薄板のプレス加工性の向上と狭ピッチコネクタへの応用

摘要

本報では、結晶方位制御により材料の塑性異方性を有効に利用することで、狭ピッチコネクタのニーズに対応したNB-109（C19025）EHV、SH、ESを開発した。 また、細幅ピンに加工するに際し、材料の曲げ性·打ち抜き性の優劣を判断する評価方法を提案し、集合組織との関係を検討した。 狭ピッチコネクタ用NB-109の特徴を以下にまとめる。（1）NB-109 EHVは、狭ピッチコネクタでの曲げ加工性と打抜き加工性を両立し、従来のNB-1091/2H、EHの統合を可能にした．（2）NB-109 SH、ESは、90°方向の耐力·ばね性に優れ、特にESは0.2％耐力が700N/mm~2を有しており、圧接タイプを含む0.5mmピッチ以下の狭ピッチコネクタ向けの材料として有望である。