微細金型加工機「VD 300」の開発と加工面品位の評価·解析

摘要

携帯電話やデジタルカメラなど、IT関連商品の分野では高性能·小型化と短命化が進み、A4サイズ以下の小型精密金型のさらなる短納期化、高品位化が要求されている。 この要求に対応するためには機械加工の段階で高速化のみならず、スジ、縞目、段差のない高品位加工面が要求され、後工程の手作業をいかに削減·低減できるかが重要なポイントとなっている。 これらの要求に応えるため、加工機に対しては本体剛性のみならず、①主軸系と送り駆動系の振動抑制、②溜りのないスムーズな運動特性、そして、③熱変位の低減が必要である。 本稿では、微細金型加工を対象に開発した「VD 300」立形マシニングセンタ（図1参照）について、加工機としての送り系の特性改善例と加工面品位の評価·解析事例について報告する。