長距離広帯域ネットワークでのTCP/IP Acknowledge Packet受信の影響ついて

摘要

Long Fat-pipe Network (LFN)としての10Gbpsネットワークが一般化した現在，高速高遅延のTCP通信で性能を引き出すことは高速ネットワーク活用のために重要な問題である．本稿では，TCP/IP通信における受信完了パケット(Acknowledge Packet)が通信コントロールを支配し，通信性能に影響を与えていることを示す．Ack Packetの振る舞いを調べるため，疑似的なLFN上でlinux-2.6.19.1カーネルのackパケットに変更を加え，その変化を調べた．また，ackパケットの通信レートを調整した場合の振る舞いをSC2006で構築した実ネットワークで実験した結果を示す．