実生括環境音場における音声聴取成績および心理的印象の一予測手法

摘要

本研究は，雑音の普圧レベル値および周波数構成ともに時々刻々と不規則に変動する現実的な音環境の下で音声聴取成績および音声の聴き取りやすさや雑音のうるささの心理的印象を推定·予測するための一手法を提案したものである．具体的に札音声と雑音の短時間スケールで示す振幅·周波数特性に関する相対的関係を音節ごとに捉えるための指標として瞬時スペクトル距離Iを導入し，上記3つの項目との関係をまず考察している．次いでこれらの結果を用いて，音圧レベル値·周波数構成ともに不規則変動する雑音に対して遮音対策を施した場合，音声聴取成績や音声の聴き取りやすさおよび雑音のうるささの心理的印象がどの程度改善されるかの予測問題を考察している．予測結果と音声聴取心理実験による実測データとの間にほぼ良い一致性が認められた．