高温超電導電動機の電気推進船への技術応用

摘要

船舶の推進システムは、外航·内航船を問わず、熱効率に優れたディーゼル機関を主機とし、減速装置とシャフトを介して、プロペラを回転する機関直結方式がほとんどであった。 しかしながら、出入港の減速運転や急激な負荷変動において黒煙の発生や操縦性が困難であり、昨今、海洋環境保全の観点から、NO{sub}x、SO{sub}x、CO{sub}2および排出微粒子の大幅な削減が求められ、国際的な規制も検討されている。 この間題を解決する方法として、プロペラを回すためだけのディーゼル主機を廃止して、発電用の中小型ディーゼルを複数配置して、定回転で電力供給するパワーステーションを船内に設置、この電力でプロペラに直結した推進用電動機を回す電気推進システムが注目を浴びることとなった。 この推進方式は、発電機による電力を電動機によりプロペラの推力に変換するものである。