海水中で凍結融解作用を受けたモルタルにおける微細ひび割れの発生とスケーリングとの関係

摘要

本研究では海水と凍結融解の複合作用を受けるコンクリートのスケーリング発生過程について明らかにすることを目的とし、海水あるいは淡水に浸したモルタルを用いて冷却速度を0.25、0.5、0.75℃/mhとした3種類の凍結融解試験を行い、凍結融解作用を受けて発生する微細ひび割れとスケーリングの関係について検討した。 その結果、海水中で冷却速度が0.25℃/minの凍結融解作用を受けると他の冷却速度の場合に比べてセメントペースト中の凍結水量が多くなり、微細ひび割れが生じてスケーリングが発生しやすいことが明らかとなった。