水産物のブラン化―水産物ブランド化戦略のためのマニュアル―（2）

摘要

ブランド化を進めるにあたって、その推進主体である内部組織がどのような要件を備える必要があるかという点は、ブランド化の成否、さらには一日確立されたブランドの継続にとっても非常に重要である。 以下では、ブランド化推進のための組織をどのように強固にしていけばよいのかをみていく。 （ブランド化の意義（目的）、方法について共有しょう）ブランド化に限らず、漁業地域の活性化には、漁業協同組合　 （以下漁協）が大きな役割を担う。 漁協が活性化に必要とされる、人、モノ（施設）、資金、情報といった要素を適切に集約、管理したり、または運用、発展させることにより、漁業者の所得向上や経営安定を実現するという図式は、最も一般的な捉え方である。ブランド化を推進する上でのまさにコアの部分である、漁業者と漁協に求められる条件について言及する。