アルミ建築構造物「エコムスホール」の開発

摘要

平成14年5月に建築基準法及び同施行令に基づき，アルミニウム合金造建築物の構造関係技術基準（以下，アルミ告示という）が告示として公布·施行された。アルミニウム合金造建築物は，従来建築確認に際し，全て大臣認定を必要としていたが，この告示により鉄骨造と同様に，通常の確認申請により建設が可能となった。 「エコムスホール」は，この告示に従い，また，アルミニウム建築協議会が作成した「アルミニウム建築構造設計規準·同解説」に則り設計·製作施工をした第1号の建築物である。 アルミニウムが建築に登場してから，およそ100年が経過し，大量のアルミニウムがサッシ及びカーテンウオール等建材に使用されている。 しかし，既に述べた通り，アルミニウムは法的に建築構造材として認められていなかったことから，それがネックのひとつとなり，アルミニウムを主要構造とする建築はほとんど存在しなかった。