塗膜の耐候性のメカニズムと試験技術

摘要

塗膜は，その塗装された初期の性能が，いかに長く維持されるかという機能性の寿命が，その品質価値として極めて重要な要素である。 普通，耐候性というと,太陽光とか温·湿度といった,自然界の影響下で使用される塗膜を中心的に取り上げがちであるが,実際には劣化の形態からみて，腐食や生物の影響，さらに薬品の影響などさまざまであり,これらも含めると耐候性の評価は幅広いものである。ともかく，このような塗膜の耐候性品質を維持するために,世界中で年間何十億ドルもが費やされている。 したがって，耐候性に優れた塗膜の開発は重要なことであり,その観点からも,その試験評価技術は大事である。 本稿では,屋外で使用される塗膜のうち，腐食を伴うもの以外について取り上げ,説明する。