高生産体制下における溶銑鍋の寿命安定活動

摘要

上述したように転炉の粗鋼生産能力を向上させるために，溶銑供給能力を最大化するべく，「溶銑鍋3本操業」に取り組んできた。 そのなかで溶銑鍋の地金取り方法の変更による溶銑鍋の使用方法が大きく変化したことで，鍋底煉瓦の異常損傷が発生し，一時期溶銑鍋の寿命を大きく低下させたが，鍋底鉄皮温度監視を導入した結果，ほぼ従来レベルまで寿命を回復できた。しかし，地金取り方法変更前の寿命レベルまでほまだ完全には回復できていない。これは地金取りのために溶銑鍋を冷却することによる影響と考えており，更に寿命を回復させるべく，ライニングの改善などに取り組んでいる。