不定形耐火物と粉体工学（その20）/第4章 粉体の流動

摘要

通常の大気中で粉体を取り扱うときに一般的な媒質は空気と水である。粉体の流動現象をを考えるとき，空気中に存在する"乾いた粉"から固体粒子が完全に水中に分散したスラリーまで，添加する水の体積分率を連続的に変えながら撹拝，混練トルクの変化を追い，特長的な領域ごとに流動現象を検討することで話を進める。 試料粉体は，米国東部で一般的な建築用れんがの原料である硬質頁岩の粉砕物で1000μm以下が90％，50μm以下が10％程度の粒子群をASTNM標準フルイで分級した。 特に念入りにフルイ分けたわけではないから粒度分布も広いが，大体の平均粒子径として800μ m，600μm，400μm，250μmおよび100μm以下，75μm以下の6試料とし，水を加えながら混練テストを行った。