平成19年 日本鉱業協会十大ニュース

摘要

2007年の銅，鉛，亜鉛などの国際非鉄金属市況は，昨年に引き続き，高値圏で推移じた。その背景には，昨年同様，BRIC's諸国での需要増大や中南米，豪州などでの様々な供給障害による世界的な需給の逼迫，ドル安や原油相場の高騰,世界的な株安傾向などをきっかけにした非鉄金属市場への投機資金の大量流入などがあった。 ロンドン金属取引所(LME)現物価格は,年末にかけて弱含みとなったが，4年連続して上昇基調を辿った。 LMEでは，銅，亜鉛が昨年つけた史上最高値である8,700 dollars/t，4,600 dollars/t水準を上回らなかったものの,鉛，ニッケル，スズは史上最高値を記録した。 図からも分かる通り，銅は年初の6,200 dollars/tから18月の8,300 dollars/t水準へ，鉛は年初の1,700 dollars/tから10月の3.900 dollars/t水準（史よ最高値）へ，ニッケルは年初の33,500 dollars/tから5月の54,200 dollars/t水準（史上最高値）へ，スズは年初の11,600 dollars/tから11月の17,300 dollars/t水準(史上最高値）へ上昇した。 亜鉛は年間を通し概ね3,000 dollars/t台の高値圏で推移した。