中国雲南の巨大地すべり風景

摘要

斜面災害に関心を持つ東·東南アジアからの国際技術会議出席者とともに，春城と呼ばれ気候温和な昆明市郊外に，大規模な土石流扇状地免発達する東川市を訪れた。 見学地城は，中国で最も地震活動の活発な地域で，比高1,500mにも及ぶ長大な山地斜面上には，岩盤地すべり，大規模崩壊，再活動地すべりなどが数多く観察された。 地すべり地帯は比較的緩傾斜のため，わが国の四国中央山地や北アルプス糸魚川-静岡構造線沿いの地域に類似した景観が展開していた。 最後に一行が立ち寄った中国科学院直属の野外研究施設は，土石流に関する総合的な研究施設として立地条件がきわめてユニークで，外国機関との研究協力も盛んに行われており，非常に興味深いものであった。