貯留層変動探査法の目指したこと

摘要

「貯留層変動探査法開発」は，地熱エネルギーを安定に抽出するため各種の探査データをあらゆる角度から解析して貯留層の実態を把握することを目標として1997年度から国のプロジェクトとしてNEDOにおいて実施されました．しかし，この技術開発プロジェクトは，他の地熱技術開発プロジェクトと同様に，2003年3月にて終了を余儀なくされました．国の技術開発プロジェクトでは，貯留層の実態を把握するための様々な探査手法の開発を行いましたが，それらを組み合わせての実フィールドへの適応は実施できませんでした．このためプロジェクトの終了後は，産業技術総合研究所（産総研）と民間とが密接に協力した共同研究や連携研究によってシステムの統合を目指したフォローアップの研究調査が進められ，地熱貯留層の実体解明，長期予測に有効な手法がいくつか開発されてきました．貯留層変動探査法開発プロジェクトで得られた成果概要は，総括報告書（NEDO，2003a），技術マニュアル（NEDO，2003b），予測技術マニュアル（NEDO，2003c），解析·評価総括報告書（産総研，2003）等によって知ることができます．