黄金を求めて

摘要

串木野国家石油備蓄基地の岩盤タンク（写真1）の保守管理のため3度目の串木野勤務を始めた矢先，金属鉱業事業団の中山事業部長から本特集号への寄稿のお誘いを受けた。 私が現在このような仕事をしているのも，発端は，串木野鉱山勤務時代に「昭和53年度広域調査北薩串木野地域地質調査」の野外調査を通じて，ここに割れ目が少ないため湧水が少なく比較的堅固かつ均質な岩盤があることを知ったこと，さらにその後の総合地化学探査の結果，当該岩盤分布域は金の鉱化ゾーンから外れており，将来とも金鉱床探査を行う可能性がないとの結論に達した（通商産業省，1981）ことにある。 さらに建設時には，鉱山で得た知識をもって地質·水理担当として施工管理に従事した。