画面テキストの変化に基づくWeb画面のデータ表示仕様抽出手法

摘要

情報システムの更改や保守では，手戻りや遅延の防止のため現行仕様の把握が必要だが，仕様書が陳腐化している場合現行仕様の調査に多くの工数が必要となる。現行仕様調査を支援するため，Web技術で実装したシステムにおいて操作ログや画面HTMLから画面仕様を抽出する手法を既幸田こおいて提案したが，データ表示部分の仕様を抽出できない問題があった。本報告では，対象画面で表示されるデータが異なる複数のHTML文書を収集して比較し、テキストの出現頻度や変化に着目して既存手法で抽出できないデータ表示要素とラベル要素を特定し抽出する手法を提案する。実際の業務システムを用いて提案手法を評価した結果、データ表示要素とラベル要素の93%を抽出できることを確認した。