アドホックネットワークにおける変形2進カウントダウン法のパケット捕捉特性

摘要

本稿では、アドホックネットワークにおけるアクセス制御法として、2進カウントダウン法をベースとした変形2進カウントダウン法を用い、そのパケット捕捉特性について検討している。変形2進カウントダウン法では、（1）各送信ユーザが共通の優先度符号群と（2）複数のスロットからなるフレー本を用いて伝送する方式である。各送信ユーザがパケット送信の成功、失敗、待機に応じてスロットの選択や優先度符号の更新を行うことでパケットの同時送信を抑制している。性能評価として、計算機シミュレーションにより平均パケット捕捉時間について評価をしている。その結果、変形2進カウントダウン法がユーザ数増大時においても従来の2進カウントダウン方式やSlotted ALOHA方式よりも平均パケット捕捉時間の増加を抑制できていることが示されている。