液体サイクロン分離器の低流速域における効率改善－分離器サイズの影響

摘要

従来からサイクロン分離器はさまざまな産業，工場などにおいて流体と異なる密度の粉塵や粒子などの分離に用いられてきた．これまで高速域では高い分離効率が得られることが分かっている．第一報において，これまで苦手とされてきた，作動流体と密度が近い物質を低流速で分離することに挑戦した．この結果，標準型のサイクロン分離器の逆円錐部内に，渦ブレーカーを設置することにより高い分離効率を得ることに成功した．この高効率セパレータは，舶用機関室のみならず養殖業など海洋産業全般で用いられることが期待される．特に，閉鎖型養殖施設においては実際に採用され，高い性能が評価されているが，更なるコンパクト化が将来の課題である．本研究では，標準型とは大きく異なるサイズのサイクロン分離器で，渦ブレーカーが有効であるかどうかを検討する実験を行った．