短波長リソグラフィー用CaF_2結晶の開発

摘要

CaF_2結晶は，製造方法が確立されてから50年以上の歴史を持っているものの，近年のリソグラフィー用としての用途によって脚光を浴びるまで，ほとんど注目される機会がなかった。 そのため，シリコンなどに比べると文献や解説書の数は圧倒的に少なく，学会等で取り上げられる機会もほとんど無かったという経緯をたどっている。 したがってこの数年間，急速にリソグラフィー用途としての開発が進められ,大口径の高品質結晶が徐々に得られつつあるものの，基礎的な研究開発はまだまだ不十分である感が強い。 今後さらにリソグラフィー装置の高性能化が進み，CaF_2結晶にもさらなる大口径化·高品質化が要求されるものと予想される。 そのためにも，今にも増して精力的な開発努力が期待される。